秋の気配

ああおもしろい、虫の声

カネタタキやスズムシの声が聞こえるようになり。

夜になると涼しくなり

ああ、時は流れているのだと

当たり前のことを実感する。

今年は梅雨明けが遅かったけど

それでも猛暑日の気温の高さったらなかった。

亜熱帯になっちゃったんだなぁ。

もう一度、穏やかな季節の流れに戻ってくれないかな。

……無理だろうな、うん。

 

 

いろんなものを取りこぼしながら、失いながら

それでも私達は進んでゆく。

時の流れに押されてゆく。

それが抗えない定めというなら

せめて面を上げ、前を見よう。

流れ着く先、時の瀑布を、

上がる水しぶきでかかる虹を

水流の向こうに広がる空の青さを

美しさを、見届けよう。