二年目の夜明け・地元にて

朝の5時頃、意味もなく目が覚めた。
二度寝する気にもならず、たまには早起きも良かろうとコーヒーを煎れながら
「そうか、あの奈良の朝からちょうど一年か」と気づく。
……先日、番組欄に「ロケット団最期の日」とあったのでポケモンを録画してみたが
なぁるほど、CGにかける資金は潤沢なようだが、中身はスカスカで、というか
ロケット団のメンツが、ロボトミー手術を受けたような人格になっていて苦笑した。
(脚本家ヲタとして言い添えておくが、冨岡淳広という脚本家は
ビックリマン2000」でバカラ軍曹という筋の通った悪役を描いており、すなわち
「悪役にだって夢がある」という首藤剛志の美学を充分理解できる作家さんだ。
その人がこういう造形をキャラに施すということは、何かの、正確には誰かの力学が働いているのだろう)


5時半を回ったので屋外に出てみる。
雲は出ているが、空は明るい。
そらまぁ、奈良より関東の方が東だから夜明けも早いよな。
カラスが数羽、頭上を行き交っていて、三笠の山に飛びし鳥かも、などと思ったりする。
周囲では、微かにカネタタキの声がしており、
そう言えば、あの後奈良を歩いたけど、虫の声には気づかなかったなぁと思い至る。
薬師寺(いまいちだった)〜石上神宮(神宮そのものより、周囲を囲む環境がアレで軽くホラーだった)を経て
箸塚古墳(趣深かった)〜大神神社界隈(最高!)と歩いたので、
緑豊かなところも結構めぐっているのだが。
昼間だって鳴いている虫はいるはずなのだけど、それに気づかぬほど
周囲の景色に目を奪われていたということだろうか。


2年目。
私はこの一年、何かを為したろうか?
これから先の一年は、どうだろう。