虫の声も、最近途切れがちな時候

蝉がいなくなり、夜の虫たちの声もかすかになってきた季節
かわりに空気を甘く埋め尽くすのあキンモクセイですが
自分ちの近所は、局地的にキンモクセイ不足になっている。
理由のひとつは、近所の家が立て替えするにあたって
二階の屋根まで届こうかという高いキンモクセイの並木を
ことごとく切り倒してしまいやがったからだ!
しかも、そのキンモクセイの並木たちは、
過去に行われたのであろう駐車場増設のため、足下をギチギチと削られ
30センチ程度の狭いコンクリの囲いの中に押し込められていて
それでも毎年、けなげに花を咲かせてくれていた。
あの木々のおかげで、この季節は外に出たとたん、クンと甘い香りが大気中に充ち満ちていて、
これから寒くなる予兆を感じながらも、どこかウキウキとした気分になれたのに……
ああ、それなのに……あんなに健気な木々たちが……
立て替えついでに庭木を全部伐採いたあげく、庭をほぼ駐車場にしたその家は、
殺風景に思ったのか、真新しいコンクリの上にプランターを置いている。
風が吹くと、プランターからこぼれた茶色の土が白々としたコンクリの上に落ちて、
みっともないったらありゃしない。
……×〜××〜×!


さらに折り悪く、近所の他のキンモクセイも、枝の借り入れに遭ってしまい
放射能のなんとやらが関係しているのだろうか?今さら?)
今年は本当にキンモクセイ不足だ。
さびしい……
ああ、自分の家にキンモクセイがあればなぁ。
というか、自由に木を植えられる庭があればなぁ。