「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」

見てまいりました。ヒューマントラスト有楽町にて。
イトシアってどこだろうと思ってたら、有楽町マリオンの手前なのね。
有楽町駅とマリオンの間にあった、
ごゃっとした古びた小さな雑居ビルの群れを
お金のある人たちが一掃して、そこに建てたってわけだ。ふぅぅぅん。
ここにあった映画館で「Brass!」見たっけなぁ。
考えてみればマリオンだって、昔はミュージックホールという劇場だったわけで
出来た時からセレブだったような顔してる銀座という街も、
一皮むけば新宿と同じようなもんだよなぁ。
……などとディスってしまうヲイラ。なんとなく銀座〜日本橋は肌に合わないのだよ。


で、見てまいりました。
ピナ・バウシュはBSハイビジョンで放送された「私と踊って」くらいしか知らない。
あまり好印象を抱かなかったというのが正直なところ。
ただ、舞台に泥を敷き詰めて踊るという「春の祭典」には興味があったので
それを楽しみに見に行くことにしました。
予告篇見る限りでは、きちんとバレエの訓練うけたダンサーが踊ってるみたいだったし。


チケットカウンターには列ができており、
ピナ・バウシュともう一つの「魔弾の射手」も混んでる様子。
まぁ、オイラも近所で上映されたら見てみたいよな>魔弾の射手
さて、渡された3Dメガネは、殆どの劇場に普及しているタイプのものと違って、やけに重たい。
スクリーンでもテスト映像がエンドレスで流れていて
「この映像が途切れたり二重に見えるなら係員に」とメッセージが流れている。
??と思い、手に取って構造を確認すると、どうやら電池入りの様子。
フレームの中央、ちょうど眉間のあたりを遮ると、映像が3Dじゃなくなる。
なんてゆーんだ? パッシブ?
家庭用3DTVのメガネと同じタイプのようだ。
誰かTV用の3Dメガネ持ち込んで、映像が3Dになるか試してほしいものです。


で、本編ですが
…………
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同じ動きを性急にエンドレスで繰り返すという表現方法に、
「ドリフじゃねーんだから」とツッコミを入れたくなりました。
お目当てだった「春の祭典」もこのパターン。
全編を見たわけではないけど、コレ土を敷く必要があったの?
土といえば、もう一つ土を使った演目があるのだけど、
こっちは舞台の上で同じ動きを繰り返す演者に
もう一人の演者が付いて回り、
延々その背中に土でスコップをかけ続けるというもの。
演者の動きで土は払い落とされ、舞台の上に落ちるのだが
それをご丁寧にスコップで集めて、また演者に引っ掛ける。この繰り返し。
……なんかもう、ねぇ。
アラン・プラテルが好きな人にはいいのかもしれない。
ヲイラ的には苦痛というか、睡魔を誘う映画でした。
(そもそもこの映画、なんで3Dにしたんだろう。
見る客が少ないだろうから単価を上げるため?)
コンテンポラリーって、どうしてこう暗黒舞踏なのかね。
苦痛をそのままストレートに苦痛として表せばいいってもんじゃねーっつーの。


イトシアの下りエスカレーターに乗りながら
「イリ・ブベニチェクの来日ないかいなー」と思ってしまいました。
ル・スフレ・ド・エスプリが見たい。見たいんだよぅ。
誰かドレスデン歌劇場バレエを招聘してくれんものか……