RENT鑑賞&赤坂SAKASUの感想

ええと、ぶっちゃけRENTは
コーラスライン映画でいじめまくられてた高良結香さんが
(田中ユカさんじゃなかった!)
日本に凱旋してくるよ!」の勢いで買っちまったモノなので、
直前になってあわててDVDで予習。
……コーラスラインよりアレだった。
オフブロードウェイはこれから避けて通るよ、うん。
つーか脚本書いたヤツ、男でゲイだろ間違いなく。
目も当てられないほどミソジニーあふれまくり。
女はヤク中毒で、女は浮気者で、女同士のカップルは自己主張を譲らずケンカしてばかり。
それに対して男はヤク女を一度は拒む理性があり、
男は浮気女に捨てられても無償の愛を注ぎ新しい恋人=恋敵にアドバイスまでしてやり
男同士のカップルは長い闘病の末でも愛を失わない、つか男カップルの片割れが「天使」。
……ミュージカルのDVDを全編早送りかけて見たのは初めてです。
願わくば最後であってくれ。


そもそもさぁ、かの有名な「一年間を何で数える」って歌の歌詞もさぁ、
やたら単語の羅列ばかりで
「メロディで誤魔化してるけど、なんか洗脳系カルトのセミナーっぽい」と
映画の予告編見た時から思っていたのだが、
本編の中に、それを上回る単語羅列ネタのナンバーがありました。
……なんかもう、ねぇ。乾いた笑いしか出てこないという。
これを生で見なきゃいけないんだなー、と覚悟を決めて劇場へ。


赤坂ACTシアターは明らかにライブハウスな作り。
スピーカーでけぇ! 武道館か!
そして壁は限りなくフラット、反響板のはの字もありゃしねぇ。
全体の造り自体も、なんつーかこーライトというか、
いつでもブッ壊して高層ビル立てられますよな作りで、何となくヤな感じだ。
客層は10代後半〜20代前半、女性が圧倒的。
服装はカジュアルだが薄汚いというほどでもなく、
ライブというよりストレートプレイを見にくるような服装だ。
RENTの文字が入ったTシャツを着ている=リピーターがいたり
立ち見の席があったりで少し驚く。受けてるのか?!
舞台の一カ所にギター、シンセ、ドラム等の音楽隊のスペースがあり
一応生演奏ではある様子。
この手の英語圏ミュージカルのワールドツアーは
プロデューサーズとRock You!しか見ていないのだが
音楽隊って舞台の上に上がるものなんだろーか。


……舞台は二部構成で、クリスマスの朝から始まる。
しょっぱなから留守電メッセージで始まるのはいいのだが、
マイクとスピーカーをどういう調整にしてやがるのだか知らないが、
ソプラノの女性の声がワンワン反響しまくる。
(自分の隣の席の人はあからさまに耳を押さえてた)
そして野郎二人の「RENT(家賃)なんか払えねーよ!」なナンバーに入るのだが
このあたりでようやく音響兵器への耐性ができてきて、舞台に集中することができた。
もっとも、このソプラノ女性が出るたびに音が凶悪化する傾向は変わらなかったので
後半は彼女がマイクの前に立つたびに耳を押さえていました。
構成は映画版とほぼ同じ。映画はかなり忠実だったのだな。
ただ、上でも触れた「単語羅列しまくりナンバーその2」は
映画では、ただの酒場でらんち気騒ぎソングだったのに対して
舞台は第一幕の締め、そして勝利ソングとして歌われているので
熱さがかなり違っていた。こちらの方が正しい。


さて肝心の高良さんであるが、アンサンブルだった。をいをい。
コーラスライン映画であんだけピックアップされていたのに、
どうやらそっちのワールドツアーを蹴ってこっちに参加した?らしい。イミフ
まぁ、本人が納得いくようにやればいいんだけど。
んで、舞台上の高良さんであるが……ちっちぇえ!
160あるかないかの身長が、ヨーロッパ&アフリカ系に囲まれてると
ぶっちゃけ小学生にしか見えねぇ!
「海外で酒を呑もうとすると身分証明書を求められた」という土産話ネタが
ありありと実感できる瞬間でした。
高良さんはかなり顔が丸っとしており、巨乳ではないけどボディも豊満系で
日本、海外問わずスクリーン上では見かけないキャラクター。
う〜ん、強いて上げるなら「X−men」のジュビリーかなぁ。
多分、こういうアジア系の女性を念頭に置いてデザインされたのだと思う.
(舞台上の高良さんが、男の子っぽい服ばっか着てたせいもあるが)
ガッツがある、という単語が似合う雰囲気でした。
アメリカという国で生きてゆくにはアレくらいでないとダメなんだろう、と思ったり。
……などとやってる間に終幕。
とたんに前列の観客がいっせいに立ち上がって拍手したのに驚く。
スタンディングオベーションするほどのシロモノ……なのか?
あたしゃ冒頭のソプラノ音波攻撃だけで、もう金取るシゴトじゃないと思うのだが。
正直、一糸乱れぬ起立っぷりが、なんか仕込みっぽかった。
あれだけ大量の客を仕込みにするのは物理的にありえないと思うけど。



劇場の導線設計が悪いのかスタッフの誘導が悪いのか
劇場を出るまでかなり行列を作る羽目になり、テンション下げながら屋外へ。
ACTシアターとSAKASU(商業施設)の間は小さな広場が作られており
そこでTBSのイベント?らしきものをやっていたが
夜店の屋台が並んでいるようなレベルだったので、スルーしてSAKASUへ。
地下〜3階あたりが商業施設で、上のフロアはオフィスビル
このあたりは六本木ヒルズと同じ構成なんだけど、
何だろうな〜、この活気のなさというか魅力のなさというか。
とりあえずTOPSの直営店があったので、チョコケーキとコーヒーで休憩。
ここも内装があっさりしており、いつでも撤退できそうな雰囲気。
ご時世的にこういうインテリアになるのかな、と思ったり。


こんな感じの赤坂でした。
すっかり町並みが変わったので、昔歩いた道がどのあたりなのかサッパリでした。
今、あの当時と同じ所に行かなきゃならないとしたら絶対道に迷うだろうな。