前哨戦だよ、シェアワールド!
来るべきソリッドファイター祭りに備えて
ご祝儀で「マップス」のアンソロを購入。
速攻で読了。
以下、感想。
*「迷子の宇宙戦艦」(笹本祐一)
割と正統派。「トラベラーの報酬」と「歌う流星」を適度にミックスしました、みたいな。
ただ宇宙港の強制発進のシークエンスが燃える! さすがARIELの人だ!
ゲストキャラのビメイダー二人(+1人)が、も少し個性があっても良かったかも
*「流星のジュディ」(中里融司)
迷子の宇宙船がスペースオペラ系正統派なら、こっちは肉弾活劇系の正統派。
ショタを守って戦うアンドロイド&リープ型宇宙船。たぎるぜ女の義理人情!
どっちも腹筋割れてそうなねーちゃんでした。片方はリプミラを逆恨みしてるけど
*「ソフティカ・リップ放浪記」(秋津透)
名前は見るけどあまり読んだことないなー。なんでだろーと思いながら目を通して
……数ページで本を閉じました。思い出したわー。
まだ現役なのは立派だと思うけど、この文体は一生受け付けません。
*「町からきた先生」(古橋秀之)
本命キタワァ*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*
大草原の小さな家にメアリーポピンズがやってきた、なお話。
破壊されなきゃ何千年も生きるであろう宇宙船の有機体ユニットは、確かにオバケの一種かも。
デモンベインのニアーラとか、アズラットの奥さん(名前忘れた!)なんかを思い出す造形でした。
*「宙へ征く船」(重馬敬)
十鬼島ゲンの弟の話。
うんうん、ゲンの血筋が「風まく光」なら
とーちゃんかかーちゃんのどっちか、それと弟も血ぃ引いてるはずだよなと思ってはいたんだ。
ただまぁ、そっからあまり話が広がってない気もする。
著名な兄を持ってるにしちゃ性格素直すぎるよ。弟
*「さよなら三角、また来てリープ」(新城カズマ)
秋元文庫、朝日ソノラマ……ライトノベルなんて言葉がなかった頃の、古き良きSFの香りがしますな。
唯一リープ型宇宙船が出てこない話だけど、完成度は一番かもしれん。
若者がローテクでロケットやら人工衛星やらを飛ばそうとする話って泣けますね。
どーしてなんだろーなー、すこし・ふしぎ。
……あと、ググってみたのですが、1977年というのは中山星香がデビューした年で
その作品「ヤーケウッソ物語」には
「妖精国の騎士」に出てくる 妖精王ルシアン・エルフェルムが既に出てきているそうです。
キャラはかなり違うっぽいけど。
んで和田慎二の「ピグマリオ」が1978年7月号……つまり春ですな。
詳しい事情は判らないが、なんぞそーゆームーブメントのあった年なのでしょう。
少年たちが「スターログ」を書店で求めている時、
少女(漫画家)たちはどんなネットワークで
剣と妖精の世界への傾倒を深めていったのか……ちょっと面白いかもですな。
まぁ、そんなカンジでございます。値段分の価値はあったかな?