そのうちDVD版について語ろう>「サロメ」

アイーダ・ゴメス舞踏団のフラメンコを鑑賞。
15日に「カルメン」、21日に「サロメ」を見てきた訳だが、
金額分の満足感があったとはおせじにも言えず。
特に「サロメ」はDVDを見直した方がよほどマシな内容だった。


席が悪かったのも事実なのだ。
ダンサーがボトルキャップのフィギュアみたいなサイズに見える席で、
舞台がはるか彼方の出来事のように思えて集中できない。
バレエはこれくらい遠くても平気なのだが、
フラメンコは熱気を感じられる位置でなければ駄目だ。


カルメン」は演出なら光るところはけっこうあった。
カルメンが一人でカード占いをしていると
ベッドの下から黒い影が忍び出てきてカルメンの背後で踊る所とか
マシュー・ボーンとか突っ込まないように)
しかし、いかんせんお話の解釈がまんま普通のカルメンなのだ。
ドン・ホセと二人で踊るシーンも多すぎて、
アイーダ・ゴメスを見に行った身の上としては物足りない。


んで「サロメ」だが、ヘロデヤとヘロデに存在感がなさすぎ!
特にヘロデヤは「あれ?どこにまぎれてる?」と舞台を探す始末。
キャストが変更されたのかと思いこんでいたが
(「演出の都合」と購入したより良い席に案内されたので、
てっきりこの件のおわびかと思った)
パンフレットを見て正規キャストと知る。
カルメン」の闘牛士役がヘロデ王
カルメン」のカルメンと取っ組み合いのケンカをする女工役がヘロデヤだ。
……要するに、普通の美男と美女ということですよ。
おかげで、サロメとヘロデの対立、ヘロデヤとサロメのつながりが
非常に希薄になってしまっい、結果としてサロメも際立たない。
洗礼者ヨハネは……まぁ、この間の来日でも存在薄かったから……
てか、例の旋回舞踏をやらないので、ただ突っ立ってるだけ。
衣装も安っぽくなっていてガッカリ。
バプテストのぱんつなんか見たくねーですよー。
今回はカルメンがメイン演目ということで、こっちは力入れてないのかなー。


客の入りもノリ(拍手)も芳しくなく、
「もしかして、生のアイーダ・ゴメスを見られたのは今のが最後かな」と
悲しく思いながら劇場を後にした。