老いてなお盛んな所は見習うべし

どっか経由で山田正紀ご本人がツィッターやってらっしゃると知り
定期的にチェックさせていただいていたら、
とんでもねぇ新刊のニュースが出ていた。
それがコレ↓

クトゥルフ少女戦隊 第一部 (The Cthulhu Mythos Files)

クトゥルフ少女戦隊 第一部 (The Cthulhu Mythos Files)

この年で敢えて萌えに挑まれるか、すげぇな、と期待して即アマゾンでポチる。
表紙にいささか不安はあったが、でも「少女戦隊」だし!


んで、読了したワケだが。
……あー、かなり期待したのとは違ったかもだ。
ぶっちゃけ、死亡フラグ立ったモブのおっさんの自分語りが冒頭から延々と続く。
なんかスポーツ新聞のエロ小説みたいな空気だ。
普段はそういった層に向けて書いてらっしゃるのだろうか。
それにしてもなんつーかこー……このモブのおっさん、携帯もスマホも触らねーし。
文中でネット炎上文化があるとする記述があるので、本人の仕事上複数持ちくらいのはずなのに。
なんか世界観のインフラが昭和ですなぁ。


そのつらいところを乗り越えて、戦闘少女達が出てくると話はやぁぁっと動き出す。
この少女達の造形が面白い。
モブのおっさんの回りでウロチョロしていた有象無象のねーちゃんたちがその正体なワケだが
その有象無象が戦闘美少女と化すガジェットの目の付け所が素晴らしい。
自分は『崑崙遊撃隊』(のラスボスの設定)が大好きなので、この設定だけでお釣りが来ました。
んで話は昭和くさい平成から異世界にシフトして、戦闘美少女4人が出そろったあたりで第一部終了、である。


自分的な発想としては『残念なところがちと多いなぁ』な作品だ。
どうせ戦闘美少女が出てこないと話は進まないのだから、おっさんパートをも少し短くできなかったのだろうか。
戦闘美少女やアニメのお約束に正面から取り組んでいる所は、努力は認めるけど、なレベル。
そもそも2014年にそういう現象を語るなら、持ってくるのは逆ハーじゃなくて百合でしょうに。
第一部の話の展開から見ると、この後、絶対的に巨大な存在に挑む的な展開になる様子だが
……あー……『神狩り』は自分的には大地雷なんですわー。アレまた読まされたら泣くー。


とはいえ、ここから先、どんなガジェットが出てくるのか、やはり楽しみではあるのだ。
下巻も購入してげんなりすることになるかと思われます。


あ、あと向田邦子が意味もなく風評被害だった。なんぞ恨みでもあるんか。