ネイティブアメリカン・サマーの青い空の下から

togetterで思い出を述べてる、首藤さんと実際に面識のあった方々が
(少なくとも表面上は)ケロリとしたらっしゃるのを見ると
結局、何のつながりもなかった人間がいつまでもグジグシ書き連ねるのも
どうなのかしらと思ったり。
悲しむ自由と、悲しみを表現する権利と。


ネット上のニュースでは確認できないけど、個人のブログで
「10月28日午前6時にJR奈良駅の喫煙所で倒れた」という記述を複数目にする。
ざっと前後の記事を見ると、奈良県の方ばかりなので、
地元メディアでだけ報じられた情報なのかもしれない。
渋谷在住の人が、奈良に朝の6時にいるということは、
前の日は関西方面に一泊したとしか考えられない。
午前6時では、ホテルの朝食サービスはまだやっていないだろう。


JR奈良駅の喫煙所はどこにあるのかと、えきねっとで構内図を見るが
喫煙所のマークが見あたらない。
確認してみると、JR東日本と同様、西日本も在来線は全面禁煙になっていた。
(新幹線のホームは例外とのことだが、奈良は新幹線ないし)
つまり「JR奈良駅の喫煙所」とは、実際は駅の外なのだ。
国立天文台の天文情報センターによると、
2010年10月28日の奈良の日の出は、午前6時13分。


夜明け前の冬の屋外で(下手をすると空腹のまま)煙草を吸ったせいなのか。
あるいは、前兆としての頭痛があるから、煙草を吸っていたのか。
時間に追われた観光でもないのに、早すぎるチェックアウトは、そのせいなのか。
推測しても、本当に詮無いことだ。


渋谷の路上で倒れて運ばれたり、仕事場で倒れて数日間動けなかったり、
ご自身の体が十全とは言い難いことはわかっていたろうに。
少なくとも旅先なら、携帯電話はポケットの中にあったろうに。
仕事場で倒れていた時のことを「この程度で救急車を呼ぶのは申し訳ない」と書いていたけど、
……取り返しがつかなくなるまで、我慢してどうするのか、と。
私なんかよりずっと強く思ってる人が、何人もいるのだろうけど。


首藤さん。
塩沢兼人さんが亡くなった時の、アニメージュ(だと思った)の追悼特集に「君の声を失った僕に、謝れ!」と締めくくったコメントを寄せてらっしゃいましたね。
今、同じようなことを思っているのは、私だけではないと思います。


時は戻らないし、逝った人は帰らないという、
残酷で、当然で、とっくに知っていたはずのことが
不条理に思えてしょうがない。
医術の心得があったら、フランケンシュタインになるところですが、
あいにく、文系ですから……


ともかく、もう二度と、こんな後悔を憶えないですむような
人生にしたいと思います。可能な限りは。