龍盤七朝ケルベロス壱

地元の大型書店で購入。
ライトノベルコーナーのエンドに平積みされていました。
ガガガやSDと同じ扱いやね。
挟んであったチラシを見たら、来月からは25日刊行になる様子。
発売日がずれたGAなんかはおめでとー、
重なったどっかの文庫はお気の毒ー。



んで内容。
……まぁ、こういう華流ならぬ漢流ジャンル?が好きな人にはよろしいのでないの、と。
ケイオスヘキサ三部作は別格として、
超妹大戦シスマゲドンとかサムライ・レンズマンとかデモンベインシリーズとか
時空を駈けるぞ空飛ぶぞ系が好きな自分としては
「はぁ、さよでっか」としか言いようがないです。いやマジで。
達者な描写だなというのは判るが、中身がツルツルと頭から滑り出てゆく。
横書きで書かれた翻訳物を読んでいるみたいだ。
……受け入れる素地がないのだな、多分。
中華モノで好きなのって、西遊記と児女英雄伝くらいだし。



売れるといいね、と思ってはいるが
コレで古橋秀之大ブレイクとかなったらちょっと複雑だわー。
シグルイで人口に膾炙した山口貴由みたいに思ってしまうわー。
……などと取らぬ狸の皮算用をする程度には、まだまだフハルツ信者な自分でした。


追記:久々の新刊なのに微妙にテンション低い内容でアレなので
自分的に何が微妙だったのかつらつらと考えてみた。
敵役がポロロッカ並みに自然災害で、
疎通可能な意志や理解できる動機がないのは一向に構わない。
(味方キャラにも基本↑と変わらないのが約一名いるけど、
こっちは人間サイズだしある程度意志疎通できるし人倫も備わってるから良し)
……結局、何が微妙かつったら、
話を動くきっかけになったお姫様キャラが、自分ではなーんもせんことでは?
命と家宝を守って今日まで必死だったのは良しとして、
味方その2が家宝を預けてる質屋をつきとめたんなら
速攻で取り戻して姿を消すのが筋だろう。
なんかこー、誰かに助けてもらうのを延々待って18才まできたのかよというか、
話全体が「パーンの竜騎士」のおんぼろレサのルアサ城砦の雌伏時代というか
もっとわかりやすく言えば「シンデレラが延々、家の掃除をし終えて丸一巻」だ。
(んでもってモラトリアムな味方その2がそれに絡むけど、
終盤まで何してるかつったら日銭を稼いでるだけだしなぁ。
終盤の自然災害との対峙だって、向こうが突然やってきただけで、
こっちが意図的に何か仕掛けたという訳ではないし)
つったら後は、モラトリアムの中華で猥雑な日常を楽しむくらいしか
見所はないしなぁ。……うん。