梅田芸術劇場・再び

正式名称「ウィーン版ミュージカル『エリザベート』招聘一周年記念・ウィーンミュージカルコンサート」に
行ってまいりましたよ。(長い名前!)
またも飛行機で日帰りでございます。
個人的にはスカイマーク>>スターフライヤーだな>両方使った感想
神戸空港関西空港の印象の差も含んでおりますが。


全二幕、休憩含めて4時間前後くらいかな?
第一部は
ダンス・オブ・ヴァンパイアポランスキー映画が原作;作詞ミヒャエル・クンツェ;作曲ジム・スタインマン
・ロミオ&ジュリエット(シェイクスピア戯曲がフランスでミュージカル化されウィーンで上演)
レベッカヒッチコック映画が原作:作詞M・クンツェ;作曲シルベストリ・リーヴァイ)
第二部が
モーツァルト(オリジナル:クンツェ&リーヴァイ)
エリザベート(オリジナル:クンツェ&リーヴァイ)
こうやって書き出すと第一部と第二部、はっきり毛色が違うのね。
ウィーン時代劇とそれ以外程度に思っていたのですが。
ちなみに日本ではロミオ&ジュリエット以外は上演済みですが、
大阪で上演されたことがあるのは第二部の演目のみとのこと。
そのへんも配慮してか「エリザベート」以外は
舞台の背景に簡単な字幕を使って演目と歌詞の解説が入っていました。


来日キャストは以下の五名
・マヤ・ハクフォート(来日版エリザベート;夫も子もいるオーストリア出身のディーヴァ)
・マテ・カマラス(来日版トート:ハンガリー出身;自らロックバンドも率いるボーカリスト
・ルカス・ペルマン(来日版ルドルフ皇太子:オーストリア出身;日本版「ファントム」に客演)
・マジャーン・シャキ(来日版ヘレーネ:ドイツ出身:ダンスオブヴァンパイアやR&Jで主演)
アンドレ・バウアー(初来日:ドイツ出身:エリザベートでフランツ・ヨーゼフ皇帝等を演じた経験有)
個人的には5人目が「?」の印象もありますが、
フランツ・ヨーゼフがいないと「夜のボート」が上演出来ないしな!(ひでぇ)
日本人的にはお国がバラエティに富んでおりますが、遡ればみんなハプスブルグ帝国ですね。


ではざっと印象などを。


*「ダンス・オブ・ヴァンパイア
クロロック伯爵をマテとアンドレ氏の二人が分けて演じた結果>『お前を招待しよう』
セックス・シンボル的なマテの魅力が際だった印象>『愛のデュエット』
クロロック演じたこともあるし、しょうがないよね!
ちょっと血圧高すぎるナンバーもございましたが。
日本版と比べるのも詮ない話と承知しておりますが
「こんなにアグレッシブな歌だっけ?」と記憶を疑いました>『押さえがたい欲望』
サラを演じたこともあるマジャーンは
イカンジで野郎3人と戯れてくれました>『お前を招待しよう』『外は自由』
ブレスの使い方とか、クロロックの口づけを待つシーンと色っぽくて良かったわぁ>『愛のデュエット』
ルカスのアルフレートが気弱なヲタっぽくて可愛かった>『サラへ』『外は自由』
今まで王子様系の役しか見たことがないので、こんな顔もできるのねと驚き。
当然だよねー、役者だもんねー。
マヤさんは色っぽい後家さん的なナンバーを一曲>『死んじゃうなんて』
やはりエリザベートしか知らなかったので、ちょっと自堕落なマグダになっていて驚きました。
デコルテがまたキレイでトキメクワァ*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*
*ロミオ&ジュリエット
ルカスとマジャーンが主演の演目なので、やっぱ二人が主役でございます。
『バルコニー』で始まって『愛』で終わる構成だしね!
全く未知のタイトルですが、ある程度ついていけるのは原作が有名なおかげですな。
『バルコニー』のいちゃらぶなバカップルぶりが可愛いというかごちそうさまというか、
ああ、ロミオとジュリエットなのねと思いました。
いや、ジュリエットがJULIA=ユリアなので、日本人的には違和感があるのだな。
『世界の覇者』というナンバーは、マテとルカス、アンドレ氏が
「俺たちゃ悪ガキだぜヘイヘイ」なカンジではっちゃけてくれました。
舞台を飛び降りて客席走り回ったのには驚くやら嬉しいやら。
通路側の人、いいなぁ……。
それにしてもマテ、胸元はだけすぎだから!
丸くてピンクの何かが一瞬だけシャツの陰からコンニチワしたよ!
フリートークで「マテは今日も」「がんばっている!」コールが空振りしてグレたのかな……
その後マヤさんがジュリエットの乳母役で登場、ガラリと舞台の空気を変えます>『見て、あの子は恋してる』
ふと気づいたんだが、この曲含めてマヤさんは基本ソロばっかだよなぁ。
裏返せば他作品のタイトルロール=絡みがあるのがほぼマジャーンだということなのだが。
スケジュールの関係か、構成上そういうことになったのか?
さて、マヤさんが歌い終わると同時にアンドレ氏が舞台の袖から出てきますが、
ここでマヤさん=乳母が、主=キェビレットに目礼するのが
細かいながらも芝居している雰囲気でよろしゅうございました。
そして、アンドレ氏がジュリエットの父役で一曲>『いとしい我が娘よ』
さっきまではロミオのダチ役だったのに切り替え早いな!
いや、むしろその年齢でロミオのダチやらされたのが気の毒だった気もするよ!
そして再びルカス&マジャーンのデュエット『愛』で〆。
二人とも全身白なので、こっそり結婚式&ロミオ追放のあたりの歌でしょう。
愛はすべてに打ち勝つ、乗り越えるという抽象的な歌詞のようですが
全体の流れの中で舞台上で見ると、なかなか胸に迫るナンバーだろうなと思いました。
レベッカ
この芝居はタイトルロールのヒロインに名前がないらしく、役名は「わたし」になっている。
その「わたし」役のマジャーンが歌うプロローグが一曲目。
そして、フランク役のアンドレ氏が、やっと十八番が回ってきたと一曲>『正直と信頼』
既婚のヒロインを励ます夫の友人て、典型的な『あなたっていい人』ポジションのような。
フランツ・ヨーゼフ皇帝といい、こういう役がハマる役者さんなのかなー。
などとしみじみしていると、フラッパー風の衣装をまとったマヤさん登場。
「私はアメリカン・ウーマン」という曲目らしいが、歌詞の大意がスゴい。
“元気で丈夫、クルミだって素手で砕いちゃう”いや待てそれはない。
クンツェの中のアメリカ女性のイメージはどうなっているのだ!
男性に自分を売り込む場面のナンバーなので、実際の舞台は男性役に色々からんで
笑いを誘う歌かと思われますが、マヤさんはひたすらセクシーでございました。
そのトキメキ空間をガラリと払拭するのが、マテの『神よ、何故?』
ブチきれております。「この人犯人じゃね?」とミスリードするための唄なんだろうなぁ。
しかし最後はハッピーエンドとなり、「わたし」と二人でデュエット>『夜が明ける』
マテはいかにもイギリスっぽいトレンチにカサブランカ帽、これから旅にでも出る設定なのか?
マジャーンもカッチリした服装で、舞台ラストもこれだとしたら華やかさに欠けるかなと思いますが
ヒッチコックらしくていいかなという気もします。
雨降って地固まる的に絆が深まった二人っぽく、マテとマジャーンがイチャイチャして眼福でした。
かと思うと、何やら重々しいコーラスが始まり、黒いドレスをまとったマヤさんが!
タイトルナンバー『レベッカ』でございます。
前の女主人を慕うメイド長が、新しい女主人に「あの方は美しかった」と延々歌って聞かせるという
なかなか恐ろしい設定のナンバーですが、先に『夜が明ける』が来ているので怖さ半減。
マヤさんの貫禄ある美声に、出演者一同が唱和しながら神々しく盛り上がりました。


ここで休憩が入るのでロビーへ。
パンフを買うだけのつもりだったのですが、物販の気合い入っております!
メインディッシュのエリザベートは本家ウィーン×2、10周年記念、ダイジェスト版に
ハンガリー、オランダ、ドイツ版が勢揃い。
隣のブースでは東宝&宝塚版を扱っていたので、
世界中のエリザベートCDが一同に会したことになります。
他にも本日公演のR&J,レベッカ、ダンスオブヴァンパイア、モーツアルト各国版、
そして出演者のソロCD。
きわめつきはDVD三枚組NTSC版! ルカスは出てないが捕獲捕獲!
ユーロ高のせいか、お値段はキツい。ハンガリー版一枚で東方アレンジ4枚買えるゼ!
……でも散財しますよー? 海外サイトから取り寄せようとは思いませんが
目の前にあるなら捕獲捕獲! はははは! 金が湯水のようだ!
……などとやっている間に休憩も終わり、第二幕へ。

長すぎるから、続きます