ライラの冒険・三部作、読了!

ちまちまと買い足しながらようやっと読了しましたよ!>ライラの冒険
指輪物語を3日で読み切ったのと対照的な読み方だ。


いやぁ、何と言うか
自分と何もかも異なる、共通点が一つもない作家なのに
どういう訳か、自分の何かが共感するのを止められないという、
よく判らない感慨を抱いています。
おそらく、狼と犬が出会ったら、こんな感覚になるに違いない。
根っこの所は共通因子を持っているのだろうけど
お互いかけ離れた環境で何代も続いた今となっては、
すれ違ってゆくしかないのだな、みたいな。
ただ、何かを伝えようとする遠吠えの声に耳を傾けるだけ。


運命がいろいろ違っていて、ヲイラがこれほど自由でなかったら
こんな物語を書いたかもしれないし、
この物語が魂を救済してくれたかもしれない、としんみりしてしまいました。
んでもって、特定の宗教を強制されない(今んとこはね)
この国、この時代に生まれたことのありがたさにしみじみしてみたり。


そして、将来の日本が、キリスト教なみにしんどい宗教を
強いる国にはなってほしくないなぁ。
神は唯一ではなく八百万で、天神もいれば地祇もいて、
瓦葺きのお寺の中では数多の仏が曼荼羅を描き、
街道にはお地蔵さんがいて道祖神がいて馬頭観音がいて
つまり、みんなが好きな神様を崇めれば良いのですよ。
(んで、天神が地祇より偉いなんて根拠はどこにもないのよ、とボソリと言ってみる)


……しんみりしてしまいまして、どうもいけませんな。
春だというのにこの面白くなさっぷりはどうなのでしょう。



エンターテイメントに徹した話だけをすれば、
これを一つの映画にするのはかなり大変だ、という事ですな。
特に第二部から登場するメアリー・マローンがらみは
すっぱり削るとダストの説明・解説役がいなくなるし
かといってライラとウィルの物語、複数世界の運命とは
じぇんじぇん関係ない事ばっかしてるし
もう、これだけで頭の痛いトコです。ヲイラならかなりざっくり削るな。
でも、このメアリーは作者の分身だよね、明らかに。
これを削ぎ落とさなきゃならんとしたら切ないなぁ(´・ω・`)
関係ないといえば、アスリエル卿&コールター夫人も、あんま役に立たないんだけど、
(最期以外ではね)
この大人の男&女の複雑な関係は、ロマンス好きな大衆のために外すことはできないな。
……ん〜、結局、舞台が広すぎるのがいけないのだな。
ライラの世界、ウィルの世界、アスリエル卿の城のある世界、チッタガーゼ、
ミュレファの世界、そして冥府。
こんだけの世界で各自が色々やってんのを3時間強の映画にしてあと2本て、難しいわー。
削るとこはとことん削らないとだな。
(こうやって考えると、フロドとサム&それ以外の旅の仲間、で別れたまんまで
映画を集結させたロードオブリングは大したものかも。
まぁあれも削るとこはとことん削る&エピソード改変してるけどな!)



む〜、言いたいこと言わせてもらえれば、
この三部作、日本人の手でアニメにさせてもらえないかなぁ。
ぶっちゃけると、
幼女のために命を捨てる気球乗りは我らの化身
そらもう、滝のごとき紅涙を世界から搾り取ってみせますよ!
ダイモンのような、しゃべる小動物も得意技だし、
イマイチ存在意義の薄いメアリも、ドジなめがねっ子にすれば解決ですよ!
誰か話進めてくんないかなぁ。GONZO以外で(笑)



とりあえず、久々に色々考えてしまう作品を読みました。
異世界に触れるというのは、やはり面白い。
これが、ファンタジーを読むという事なのだな。きっと。


今日の一日一チベットリンク / Eyes on Tibet 運動
14世ダライ・ラマ法王と中国政府首脳との直接対話を求める声明文
http://gaiasymphony.com/tibet.html
どういうメンツでこうなったのか判らないけど、
i−morleyで多少は補足可能です。
http://portal.podcastjuice.jp/dirretrieval/feed_detail.cgi?blog_id=17
4/1の「湯川れい子さんとの対談」
冒頭がすんげー怪しげな話だが耐えろ。そのうち面白くなる)
名簿をあいうえお順にしたせいで、ちょっと濃い目のメンツが上位を占めてます。
間に挟まった形の生島ヒロシがカオスだわー。
個人的には、角川春樹が来てるのが面白いかな。
ハルキ、もうモンゴルロケできなくてもいいんだな? だがその志や良し!


五大陸横断・障害物競走の是非は置いとくとして、
五輪が終わった後の中国との付き合い、
そしてチベットのことを考えておかないとな、と思ってみたり。


んでもってもういっちょ〜
http://www.nikko-shugendo.com/index.shtml
(魚拓:http://s03.megalodon.jp/2008-0410-0201-25/www.nikko-shugendo.com/index.shtml
日光修験道チベット弾圧について抗議声明です。
東照宮の本拠地、日光で山岳宗教たる修験道が続いてるとは知らなんだ)
この間の円教寺に比べると色々キツい物言いですが
意見を表明することは良いのではないかと。