貧乏ヒマなし

という訳でミュージアムをはしごする。
クレムリンの至宝in大江戸博物館
・アートで候。会田誠山口晃展in上野の森美術館


クレムリンの至宝」の方は、ロシアが本当にヨーロッパと異文化なのだと
まじまじと理解できる内容だった。
なんといっても、ロシアには宝石をカットするという発想がない!
300近くもある展示物で、カットされた宝石が付いてるのはたった一品ですよ!
職人一人くらい引っ張ってこれなかったの?
キリスト教美術に関しても、イコンでイコンでも一つおまけにイコンで
十字架にせよ彫像にせよ立体物まったく出てこないし!
東方教会バチカンと袂を分かつということが
そのまんま文化交流しない方向につながってしまい
こういう事になったのだろうなぁ。
(ただ、その結果発展していったロシア独特の文化は
これはこれで悪くないと思った。
バロックな形のまま丸く磨かれた色とりどりの宝石、
すきまなくびっしり埋め込まれた金属製の小さな珠
ヨーロッパでなジャンクにされる歪んだ真珠を連ねた様は
まるで人の歯のように不気味で美しかった)


確かロシアの皇帝で、身分隠して造船所で働いて
ロシアの航海レベル上昇させた人がいたはずだけど、
これって「冒険好きの皇帝、水戸黄門ごっこ!」じゃなくて
「人材不足で皇帝陛下自ら業務研修!」だったんじゃなかろうか……などと。
とにかく、ロシアという国の孤独っぷりが理解できた内容でした。
でも北方領土は返せ。


「アートで候。」は会田誠目的で。
戦争画リターンが見たかったので満足。
山椒魚」を屏風に仕立てて、これ背負って酒を飲んでみたいものです。
どんな部屋に置けばいいのか見当も付かないが。
……ところどころ、ダミアン・ハーストやら村上隆っぽいのもあったけど
偶然の一致なんスかねー?
目当てじゃなかった山口晃の方も予想外に面白かった。
イケメンの四天王の絵なんか、本の装丁に使ったら売れそうだ。