想像力がない人たち万歳

角川ホラー大賞を受賞なされた某作家さん(女性)が、
「自分は飼い猫に避妊手術を施すより、子猫を産ませた後殺す方を選ぶ」と
新聞で発言なさったそうです。
ttp://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/770743.html


ざっとはてなの反応を見たら
「かわいい子猫は殺しちゃダメで害虫殺しはいいのか」
「この作家さんにダメ出しする人と仲良くできそうにない」等々、
元記事の作家さんを容認する反応が目に付いた。
生まれてくる前に殺すのも、生まれてきてから殺すのも同じ。
はぁ、さようでございますか。


ねぇ、この作家さんの発言に共感できる方々に
頼むから教えてほしいのだけど
子猫が生まれてくるまでの数ヶ月の間
お腹の奥に自分じゃない生命をぶら下げたまま動き回って
口にした栄養をその生命にぐんぐん吸い取られて、
挙げ句のはてに血を流し痛い思いして子猫を生んだ
母猫の徒労というものを
あなた方はどう考えてらっしゃいますか。
畜生の苦しみなんか無視しても構いませんか、
かわいい処女の子猫ならともかく、
どっかのオスと経験済みの経産婦には興味がありませんか。


それ以前にそんなものが存在することに気づきもしませんか。
妊娠や出産というものは、せいぜいニキビの親分で、
プチッと指で押せばホンの一瞬の痛みの後にスルッと中身が出ておしまい、
その程度のものだと認識してらっしゃいますか。
体験がないからわかりませんかそうですか。
人間には想像力というものがありますけど、
個人によって程度がありますものね。ごもっともです。



こんなニュースが数日前に流れたのはご存じですよね。
http://wev.excite.co.jp/News/society/20060815174800/20060816M40.022.html
たかが「胎盤がちょっとズレた」だけでこういうことになるのだと、
妊娠と出産というのはそれくらい母胎に負担をかけるものだと
ニュースで繰り返し流しているというのに。
あなた達の意識はそれを素通りですか。
(数日後に結果が出れば、口をそろえてねぎらうのでしょうに)


その妊娠と出産にともなう労苦に対する無関心、否、無視っぷりには
むしろ感嘆の意すら覚えます。
人間、自分が興味がない情報はそこまで拒絶できるものですか。


そんなあなた方が住まうこの国が、いつまでも栄えますように。
子供が増えて国中に満ちますように。