Je te veux

さて、つらつらとアニメの感想などを。


Blood+
 オープニングとエンディングがカッコよくなればなるほど
 本編の小夜とのギャップがひどくなる気がしますよ。
 あと小夜の兄はかの有名なTRPG、「It's came from late late late show」の
 『うまくバカをやる』を一人で実践してますか?正直ウザくてたまらない。


よみがえる空
 自衛隊のレスキュー部隊というから小川一水の雰囲気が漂いまくりだなと思っていたら
 本人がMF文庫から自衛隊レスキューを題材にした小説を刊行。
 元はノベライズで持ちこまれた依頼を
 「オレはそういう仕事は受けません!」「そこを何とか」で
 折り合いを付けた結果に100回転翼の天使。
ファイナルシーカー レスキューウイングス (MF文庫J)
 ノベライズの方も入れておきます。
回転翼の天使―ジュエルボックス・ナビゲイター (ハルキ文庫)
 お話自体はなかなか等身大で好感が持てる一方、
 これだから体育会系とは付き合えないと思ってもみたり。
 いろいろとトラウマがよみがえりました。


ふたりはプリキュア MaxHeart
 長い間作品を見続けた人としては嬉しい終わり方だったのかな?
 光の女王なるものが闇の支配者とガチンコの力勝負を繰り広げるクライマックスに
 「ああ制作者が男ばっかって本当なんだな」と呆れたり苦笑したり。
 でもそれが視聴率取っちゃうんだから、しゃーない。 
 


んで本日のメイン。
交響詩エウレカセブン
 OPだのEDだのは枕投げだのはどうでもよろしい。
 本日の白眉はノルブ、正確にはそれを演じた小山力也
 白状します、今までの演技に疑問を感じたこともありました。
 ヴォダラ教の教えを解説する時ですら飄々とした声の出し方に
「一応高僧なんだから、教義の話をする時は威厳を持って
 腹から声を出すカンジで堂々としゃべった方がいいんじゃないかなぁ。
 あーでも、それだとキャラが変わると思ってるのかなぁ」などと
 一人で気を揉んでおりました。
 ええ、浅はかにも。


 本日後半、サクヤのいる地下に突入してからの演技!
 即身仏を愚者と切り捨て、地下にトラパーがないと断言した時の声を
 録画してある人は確かめて見てほしい。
 明らかに今までと声が違うでしょ?
 つまり「このノルブは本気モードになってる」という表現なのですよ。
 そして、何故ノルブはそうなったかと言う答えを
 あのラストの「ただいま、サクヤ様」のささやき一つの説得力で
 視聴者に回答しているのです。
 ノルブにとっては教義も世界も風呂も二の次で、
 価値があるのはサクヤに関することだけなのだということを
 声色だけで表現してみせたのです。
 そこまで設定読み込んでますかシェイクスピア俳優!
 そして、計算通りに表現する力量を持ってますか舞台役者!
 フツーの役者なら飄々モードで自分のポテンシャル使い切ってるから!
 あなたにはあれが通過点でしかないと、
 ノルブの真実の姿をより際だたせるための前奏でしかなかったってわけね!
 
 今回に至るまでのずっと前から、ノルブというキャラの心情を表現するためには
 どんな芝居を組み立てればいいか、計算して考えて実行し続けていたのですな、彼は。
 制作陣の考えが及んでいないかもしれない所まで考えて
 きっちりと仕事をこなして下さったんですよ。
 この取り組み姿勢は万金に値します。
 ああ、役者一筋の姿勢がなんと希有であることか。
 
 つくづくと、好意に値するなぁ、小山力也というお人は。