続・夏目友人帳#13

人恋し神様・水神カイ後編の巻


斧妖怪が伏線になっているのはいいアレンジかと。
正体バレた後のカイの演技は
あまり変わってなくて安心なようなちょっと残念なような。
少年声の掠れたボイスで凄みを感じさせる演技は
さすがおステキでした。
その一方で、意識を取り戻した夏目が
「クッキー持って会いに行かなきゃ」とあっさり言い切るのが
どうなのかと思ったり。
アニメの夏目は完全に意識が持ってかれた設定なので、
カイへの罪悪感がないのだろうけど
視聴者は『友人帳を隠してやろうと思いついた後、夏目が困るのは嫌だ
=夏目への執着に気づいて泣いてしまうカイ』をハッキリ見ているのだから
夏目がデリカシーのない人間に見えてしまう。
どうしても明るいオチにしたかったのなら
心を鬼にしてでも竹内順子さんの泣きの名演技をカットすべきだった。



んで幕引き=藤原家で花見のホームパーティはいいのだけど
レイコさんの幻登場って……
…………
…………
…………
妖と幽霊は違うよ? ちゃんと判ってるかな?
夏目友人帳の世界観は、人と異なる意識体=妖怪は出てきても
幽霊は一度も出たことないよ?
コミックス7巻の中で、単語のみで出たことですら
たった一度だけという希薄感(旧校舎肝試しの話)
妖怪たちも、髪の毛や目といった肉体の一部を欲しがっても、
人間の『魂』を欲した事は一度もない。
それを承知で、イメージとして出したんなら
まぁ、ファンタジーな演出なのかもしれないけど……


なんか最後の最後でちょっと違和感がぬぐえない雰囲気だったかも。
花見に押しかけてきたのが役立たず学校組だったせいかもしれない。
ま、原作が続いてる作品をアニメなりにオチを付けようとすると
何となく微妙な空気は入ってしまうのかもな。



何はともあれ、一度も欠かさず見てしまいました。
ぶっちゃけありえない。
好きだった原作をアニメ化したものを見通したのは、人生最初の体験です。
んでもってきっと最後だと思う。
それだけでも「夏目友人帳」のアニメ化は、特異な成功例だと思います。
少なくとも自分にとっては。



お疲れ様でした>制作陣一同